#001 ストラテジーがビジネス基礎能力を引き上げる

Human Capital Insight #001

Human Capital Insightは、累計50万人以上の方が受検された市場価値測定テストのデータをもとに、日本経済新聞などの記事と紐付けして、業種・職種を越えて、企業の人材の能力特性を中心にレポートしたものです。

※市場価値(統合型人間力)測定テスト…市場価値測定テスト(MVA)とは、独自に開発したセブンレイヤーズモデルに基づいて、ビジネスパーソンの保有する概念化能力、人間系能力、機能的・専門的能力、性格特性、ストレス、ベンチャーマインド等を可視化するテストで、1000点満点のテストとなっております。(各能力については100点満点)現在、簡易版を含め、MVAをご利用になられた方は50万人を超え、信頼性の高い人材評価プログラムとして、日本を代表するリーディングカンパニーを中心に採用されております。

MVAに関する説明はこちら
https://www.v-change.co.jp/mvajtest/

今日のトピックは、
~ストラテジーがビジネス基礎能力を引き上げる~

『日本の成人 世界トップ級の知力 若年層がけん引』

経済協力開発機構が公表した国際成人力調査(PIAAC)の結果によると、日本は「読解力」と「数的思考力」の分野で2位、そして初めて行われた「問題解決能力」の分野で1位と好成績を収めた。11年ぶりの調査であったが、日本は進学率の向上などを背景に、平均スコアの高い若年層が全体の水準をけん引する結果となった。
その一方で、数的思考力では16歳~24歳がスコアのピークとなってしまっており、他の分野においても年齢が高くなるにつれてスコアが低くなるという傾向が見られた。
(日本経済新聞 2024年12月10日 電子版より抜粋・編集)

上記の記事から分かるように、現代を生きる日本人は、他国と比較しても知的水準がかなり高いと言えます。その上で、より一人前のビジネスパーソンとしてキャリアアップしていくには、様々なビジネススキルや姿勢が求められるでしょう。具体的には、リーダーシップ能力やプレゼンテーション能力、そしてマネジメント能力などが挙げられます。

では、このようなビジネススキルを向上させるにはどうすれば良いでしょうか。

弊社はビジネスパーソンの能力である心・技・体の3つを更にセブンレイヤーズモデルという枠組みで7層に分解します。具体的には、パーソナルビジョン策定・概念化能力、パーソナルストラテジー策定・実行能力、リーダーシップ能力、マネジメント能力、情報収集能力、プレゼンテーション能力、パソコン活用能力、異文化適応能力、、タイムマネジメント能力、メンタルマネジメント能力を「ビジネス基礎能力」としています。これらの基礎能力が高ければ高いほど、より高いパフォーマンスを生み出せると弊社は考えています。そして、これらのビジネス基礎能力の中で最も重要なのが「パーソナルストラテジー策定・実行能力」です。

以下の図をご覧ください

上記の図から、パーソナルストラテジー策定・実行能力が高ければ高いほど、ビジネス基礎能力全体も高くなることが分かります。すなわち、自分自身が描いたビジョンを実現するために、採るべき具体的な手段・方法を的確に策定し、実行に移すことが出来れば、自ずとプレゼンテーション能力やリーダーシップ能力といったビジネス基礎能力が向上するということです。したがって、ビジョン(目的地)に辿り着くための道筋=ストラテジーの策定と実行はとても重要な要素だと言えます。

次に、こちらの表をご覧ください。

この表は、ストラテジー策定・実行能力と各能力の関連の強さを表しています。この表から分かるように、ストラテジー策定・実行能力は、パソコン活用能力と異文化適応能力以外のビジネス基礎能力とは強い相関があり、ビジネス基礎能力に大きな影響力を持っていることが分かります。

では、ストラテジー策定・実行能力を向上させるにはどうすれば良いでしょうか。
次の一連の行動を意識することで向上させることが出来ると弊社は考えます。

1. 解像度の高い、明確なビジョンを描く
2. ビジョンを具体的な目標に落とし込む
3. 目標に辿り着くためのアクションプランを策定する
4. プランの実行とフィードバックのループを回す

このように、明確化したビジョンを具体的にアクションプランとして策定し、実行することが出来ればビジネス基礎能力は向上するはずです。

皆様もぜひストラテジーを意識しながら日々の生活を送ってみてはいかがでしょうか。

※データ標本数:14339名
※このデータは標本より一部を抽出したものです。あくまで参考値としてご覧ください。

(執筆者:市場価値測定研究所 アナリスト 小川)