#016 実は女性が高い、ビジョン策定・概念化能力

Human Capital Insight #016

 

Human Capital Insightは、150社50万人以上の方が受検された市場価値測定テストのデータをもとに、日本経済新聞などの記事と紐付けして、業種・職種を越えて、企業の人材のビジネス能力をレポートしたものです。

※市場価値測定テスト…市場価値測定テスト(MVA)とは、独自に開発したセブンレイヤーズモデルに基づいて、ビジネスパーソンの保有するコンピュータースキル、リーダーシップ能力や性格、適性、体力等の潜在的能力を客観的かつ科学的に数値化するためのテストで、1000点満点のテストとなっております。(各能力については100点満点)現在、簡易版を含め、MVAをご利用になられた方は50万人を超え、信頼性の高い人材評価プログラムとして、日本を代表するリーディングカンパニーを中心に高い評価を得ております。

MVAに関する説明はこちら

http://www.v-change.co.jp/mvajtest/index.html

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今日のトピックは、

~実は女性が高い、ビジョン策定・概念化能力~

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『「未来予測して終わり」やめよう VUCA時代の経営戦略』

未来の予測や洞察に取り組む企業が増えている。未来社会を先読みする活動を通じて、事業のアイデアを出したり、会社組織を変化に強くしたりする狙いだ。これまでのやり方がすぐに陳腐化してしまうVUCA(ブーカ=変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代が到来し、経営者の問題意識が高まっていることが背景にある。

中期経営計画が3〜5年といった時間軸で作成するのに対し、未来予測や未来年表、未来洞察といった言葉を冠する将来図は、10年以上先を見通すものが多い。経済産業省と中小企業庁は「未来予想図」との言葉を使い、中小企業に経営戦略マップの作成を勧めている。

(日本経済新聞 2023年12月17日 電子版より抜粋・編集)

上記の記事にも書かれているように、近年は将来の予測を細かくすることが重要になっています。『何が起きるか』を知るフェーズから、『自分たちが何を作るか』を語るフェーズへ。未来予測を単なる情報収集で終わらせず、組織のエネルギーへと変えていくためには、指針となる魅力的なビジョンの策定が不可欠です。

このような時代の要請に応えるために求められるのが、「ビジョン策定・概念化能力」です。

この能力は将来の在りたい姿・理想像・目的地の解像度の高さを指しており、未来への推進力を向上させるための最善策であると考えております。

一般的に、将来を構想する能力は「男性の方が高い」と誤解されがちです。これは、過去の意思決定層が男性に偏っていた歴史的背景や、男性特有の中長期的な視点、未来志向的な考えが強い印象を与えてきたことに起因します。

しかし、実態は異なります。以下のデータをご覧ください。

 

弊社が開発した「市場価値測定テスト」において、「ビジョン策定・概念化能力」を男女別に分析したところ、100点満点中70点以上の高スコアを獲得した割合は、男性の23%に対し、女性は30%という結果になりました。このデータから、高いビジョン概念化能力を備えた人材は、女性に多く存在する事実が浮き彫りとなっています。

女性が高い能力を発揮する背景には、「包括的な情報処理プロセス」が影響しています。

男性の多くが目的地のシンボルを掲げ、細部を顧みずに突き進む傾向があるのに対し、女性は目的地に至るまでのリスクや具体的なプロセスを慎重に考慮します。「現在の行動が将来の結果にどう結びつくか」を常に問い直し、不確実性を排除しようとする論理的アプローチの結果、情報の解像度が自然と高まっていくのです。

ビジョン策定・概念化能力を高めるためにはビジョンを「業界シェア1位」や「革新的なサービス」などの記号でとらえるのではなく、動くシステムとしてとらえることが重要です。

そのためには、以下の3点を意識することが重要です。

①達成時の周辺状況を克明に把握する(→成功イメージの共有化)

ビジョンが実現した際、現場のコミュニケーションや空気感、メンバー一人ひとりの表情や言動がどのようになっているかを具体的にイメージします。

②ゴールに至るまでのリスクを想定する(→阻害要因と対処法の事前確認)

理想を描いた直後にそれを阻む障害を3つ以上考え、そのうえで各リスクに対する具体的な対処法をあらかじめ策定します。

③形容詞を避け、数値や具体物で定義する(→定性ではなく、定量で目標設定)

「素晴らしい」「豊かな」といった形容詞は抽象度を高めてしまいます。数値で測定可能な指標や、誰の目にも明らかな具体的目標へと置き換えましょう。

不確実な未来を切り拓くビジネスパーソンとして、この「ビジョン概念化能力」を磨き、組織の新たな可能性を創造していきましょう。

※データ標本数:14340名

※このデータは標本より一部を抽出したものです。あくまで参考値としてご覧ください。

(執筆者:岩崎)