「人間力を高めるヒント」#003 人間力の構造を考える
今回は”人間力”の構造と構成要素について提示したいと思います。以下の図をご覧ください。
上記はセブンレイヤーズ®という四半世紀以上前から提唱している能力構造のモデルです。図の右手に表示されているように、下から上に、体・心・技という構造で捉えています。表層部分の実務能力は成果と直結している能力です。つまり、“心・技・体”が三位一体となって、成果が生まれるという立脚点に立ったモデルです。
土台である体、基盤である心、その上に搭載されているのが技です。いくら技量があっても、体調が優れなければ、高いパフォーマンスは期待できません。また、心の在り方もパフォーマンスに影響を及ぼします。
図の中で重要視しているのは“中核力”とも言える、バリュー・ビジョン・ストラテジーです。バリューは過去から現在までに培われる価値観や行動の指針となる譲れないもの、大切にしたいものです。自分軸と言えるでしょう。ビジョンは未来の在りたい姿、理想像、目的地です。鮮明であればあるほど、未来への推進力が働きます。ストラテジーは現在から未来までのビジョンに辿り着くための道筋、アクションプランを策定し、実行することです。
回帰分析で、構成要素のどの項目が一番影響度が高いかをシミュレートしたところ、ストラテジーが最も影響度が高いです。また、その前提であるビジョンも強い相関があります。つまり、心・技・体を統合化した人間力を高めるためには中核力を鍛えることが最善策なのです。
志や使命感を明確に持った人は、主体性と当事者意識を持って仕事を進めることができ、3倍速で自己成長できる人材です。
表層部分は物理的にも時流に影響を受ける部分であり、生成AIやDX推進などが該当します。不易流行という言葉で擬えれば、不易を可視化するのがこのモデルです。いつも時代でも変わらない原理原則部分のスコアなので、経年で変化がとれます。
25年前の2000年と2025年のデータを比較すると、SKILLの部分は1000点満点、100点×10項目なのですが、約560点→約520点に低下しています。劣化の最大の原因は中核力であるビジョンとストラテジーのスコアが低くなっていることが全体に反映しているのが今日の姿です。
読者の皆さんも2026年がスタートしましたが、体や心のベースの部分、ブルーで表示したビジネス基礎能力=技の部分、全体構造を理解した上で、新たなるアクションプランを策定し、実行に移されてはいかがでしょう?