#012 スタートアップ企業における人材力

Human Capital Insight #012 スタートアップ企業における人材力

Human Capital Insightは、200社50万人以上の方が受検された市場価値測定テストのデータをもとに、日本経済新聞などの記事と紐付けして、業種・職種を越えて、企業の人材のビジネス能力をレポートしたものです。

※市場価値測定テスト…市場価値測定テスト(MVA)とは、独自に開発したセブンレイヤーズモデルに基づいて、ビジネスパーソンの保有するコンピュータースキル、リーダーシップ能力や性格、適性、体力等の潜在的能力を客観的かつ科学的に数値化するためのテストで、1000点満点のテストとなっております。(各能力については100点満点)現在、簡易版を含め、MVAをご利用になられた方は50万人を超え、信頼性の高い人材評価プログラムとして、日本を代表するリーディングカンパニーを中心に高い評価を得ております。

MVAに関する説明はこちら

市場価値測定テスト

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今日のトピックは、
~「スタートアップ企業における人材力」~

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『中小企業の革新促す「小さくても勝てる」シンポジウム 大阪で開催』

日本経済新聞社と大阪商工会議所は、11月18日に大阪市で中小・新興企業のビジネス創出をテーマにシンポジウムを開催した。当イベントでは、大阪・関西万博で新技術を披露した企業経営者たちが挑戦の重要性や社員成長への効果などについての議論を交わした。パネル討論では、磁石で靴を浮かせる技術やチタン製人工骨の事例が紹介され、知の探索やデザイン革新が事業成長に不可欠であることが強調された。また、こうした事例に加えて、ダイバーシティ推進や働き方改革による人材確保の成功事例も共有された。これを受けて、早稲田大学の入山教授は、デジタル技術を追い風に中小企業にも変革の機会があると指摘し、彼らの積極的な交流を促した。

(日本経済新聞 2025年11月18日 電子版より抜粋・編集)

記事にもある通り、中小企業は技術進歩に支えられて、次々に新たなビジネスを始めています。こうしたスタートアップ企業の成長を支えるものは、一見すると技術進歩に見えてしまいがちですが、実際のところは人材なのです。

大企業の方が良い人材が集まりやすいので、大企業に勤めている人材の方がスタートアップ企業に勤める人材より能力が高いのではないかという声がありますが、実際は逆なのです。

下の図をご覧ください。

これは従業員数別のビジネス基礎能力の平均合計得点を表しています。

ご覧のように、従業員数が300人を越える大企業に勤めている人に比べ、従業員数が299人以下のスタートアップ・ベンチャー企業に勤めている人の方がビジネス基礎能力全体の平均点が高い傾向があります。さらに、従業員数が少ない会社ほど平均得点が高くなっています。従業員数が10000人以上の企業と10人未満の企業ではビジネス基礎能力の合計得点が1000点満点中80点以上違います。これは、何が原因なのでしょうか?

下図は従業員数別の10つの項目におけるビジネス基礎能力の平均得点です。

この図から見て取れることは、パソコン活用、異文化適応能力以外の能力に関して、同じような折れ線グラフを描いていることです。このように従業員数が少なければ少ないほど能力が高い理由は、スタートアップ企業は組織規模が小さく、分業体制が確立していないので、様々な経験をする機会があるからです。組織が小さければ、早いうちからチームの管理やプレゼンテーション、リーダーになる経験等、様々の機会があります。一方、大企業ではそのような機会を得ることが相対的に減ってしまいます。

特に差が目立つのは異文化適応能力です。大企業とスタートアップ企業との差は100点満点中の10点強です。

異文化適応能力に大きな差が表れたのは、小さな会社ほど社員も外部の組織や異文化に触れる機会があるからだと考えられます。その一方で、大企業は組織に守られた同質的な人材で構成されています。外部と積極的にかかわる機会も自ら進んで行わなければ見つかりません。

ビジネス基礎能力を向上させるためには、大企業では、オープンマインドで、社外交流をもっと積極的に行う必要があります。異なる文化を持つ人と交流することで、国内にいながらして、語学力を除いた異文化適応能力を高めることが出来ます。

また、スタートアップ企業では更なる社外交流とパソコン活用能力向上を図るべきです。異文化適応は新しいビジネスやイノベーションに繋がり、パソコン活用能力は仕事の効率向上にもつながります。

自分の企業の”強み・弱み”を理解したうえで、能力・キャリア開発を図りましょう!

※データ標本数:13640名

※このデータは標本より一部を抽出したものです。あくまで参考値としてご覧ください。

(執筆者:小川)