#Topic015 変革を実現する人材の条件――論理と伝達の力

Human Capital Insight #015

Human Capital Insightは、200社50万人以上の方が受検された市場価値測定テストのデータをもとに、日本経済新聞などの記事と紐付けして、業種・職種を越えて、企業の人材のビジネス能力をレポートしたものです。

※市場価値測定テスト…市場価値測定テスト(MVA)とは、独自に開発したセブンレイヤーズモデルに基づいて、ビジネスパーソンの保有するコンピュータースキル、リーダーシップ能力や性格、適性、体力等の潜在的能力を客観的かつ科学的に数値化するためのテストで、1000点満点のテストとなっております。(各能力については100点満点)現在、簡易版を含め、MVAをご利用になられた方は50万人を超え、信頼性の高い人材評価プログラムとして、日本を代表するリーディングカンパニーを中心に高い評価を得ております。

MVAに関する説明はこちら

市場価値測定テスト

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今日のトピックは、
~「変革を実現する人材の条件――論理と伝達の力」~

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独自の文化を有する日本。細かなゴミの分別や女性専用車両、自動販売機の多さや駅ビル文化など、数え上げればきりがありません。しかし、これらは最初から「常識」だったわけではなく、社会に定着するまでには先人たちの知恵と努力がありました。つまり、新しい文化や生活スタイルを生み出すことは難しく、0から1を生み出す創造力が常に問われるのです。

同様に困難なのが、長年の慣習を打ち破ることです。伝統は単に続いているだけでなく、そこに「歴史」という付加価値が積み重なっています。そのため、新たな慣習を作るには、それに匹敵するだけの価値や必然性が必要です。そして、そのような状況下で社会全体が大きな転換期を迎えています。次の記事は、その象徴的な一例と言えるでしょう。

以下の記事をご覧ください。

『日本企業3割が「AI導入のため人員増」、世界の潮流とズレ あずさ調査』
あずさ監査法人の調査によると、日本企業ではAI導入に伴い人員削減よりも人員増加を見込む企業が多いことが分かった。新たな商品・サービス開発や顧客対応へのAI活用を進めるには、DX人材の確保が不可欠とされ、28%の企業が人員増加に取り組んでいる。一方、DX推進の最大の課題は人材の獲得・育成で、特に業務とAIを結び付けるビジネスアーキテクトの不足が深刻だ。米国で効率化による人員削減が進む中、日本では活用拡大を前提とした人材投資が続いている。ただし、DXを十分に推進できている企業は依然1割未満にとどまっており、経営層の理解や役割定義の曖昧さが課題として浮かび上がった。

(日本経済新聞 2026年3月18日 電子版より抜粋・編集)

上記のように、AI導入に伴って人を減らすのではなく増やすという判断は、世界の潮流とは異なる選択であり、革新的なものと言えます。しかし、その分、既存の組織や仕事の進め方を根本から見直す必要があるでしょう。現代のようなAI時代における競争力は変革に踏み出せるかどうかで決まるといっても過言ではありませんが、そのハードルは決して低くないでしょう。

さて、こうした過去の慣習や時代の流れを振り払うことに似た光景は現代のビジネスシーンにおいても多数見受けられます。こうした変革をもたらすにはどのような能力が必要なのでしょうか。

弊社独自の市場価値測定テストの評価項目に当てはめて考えてみると、変革を実現するためには、論理性やプレゼンテーション能力が重要です。

これらは、自分の考えをわかりやすく伝え、聞き手に理解・納得を促す特性・技能を指します。

この2つがなぜ重要なのかというと、的確に想いや考えを表現することで人を導き動かすことができるからです。どんなに良いアイデアを持っていても、それを相手に伝えることができなければ協力者は現れにくいものです。ましてや、慣習を変える、文化を作るということになると、一人の力だけではムーブメントを起こすのは不可能に近いと言えるでしょう。

さて、ここで弊社が行っている市場価値測定テストのデータを見ていきましょう。

上図は職位別に論理性、プレゼンテーション能力の値をプロットしたものです。ご覧のとおり、職位が上がるにつれてその能力が上がっていくことがわかります。論理性は20点満点、プレゼンテーション能力は100点満点で評価しています。職位が上がるということは同時に部下が増えることを意味します。そのため、部下を率いていくためには論理性とプレゼンテーション能力の高さが必要となることがわかります。

変革-それは、ビジネスパーソンにとっての永遠のテーマかもしれません。慣習をただ受け入れ、何もしないことは衰退につながります。常に変革を求め、もがき、試行錯誤し、慣習を打ち砕きましょう。こうした行動はいずれ日本の文化や生活スタイルを変貌させていくかもしれません。

※データ標本数:13640名
※このデータは標本より一部を抽出したものです。あくまで参考値としてご覧ください。

(執筆者:小川)