人間力を高めるヒント(予告編)
人間力の時代がいよいよ始動します-時代遅れの最先端-
日本において、1990年代後半のインターネット革命によって、コミュニケーション構造が劇的に変わり、世界はフラットに繋がりました。2020年以降、コロナショック、昨今の生成AI革命によって、働き方が劇的に変わりつつあります。テレワークは当たり前になり、生成AIはリサーチや書類作成支援をする相棒(バディ)のような存在であり、いかにそれを戦略的に活用するかが問われることでしょう。
1997年10月、市場価値測定研究所を設立してから、早四半世紀以上が経過し、ビジネスパーソンを中心に、人的資本-能力特性の可視化を一筋に行ってきました。“不易流行”という言葉は松尾芭蕉翁が発祥とされますが、能力を、不易-時代を越えた叡智-と、流行-時流に乗った専門技能-で構造化されると捉えています。
人間、色々な人生経験を積んでいくと、統合化されていく存在であるとつくづく思う今日この頃です。”心・技・体”を統合化した概念を私は“人間力”と呼んでいます。構造的には、体が最下層の土台、心がその上に位置する基盤、土台・基盤の上に搭載されているのが技という構造で捉えています。技は普遍的、汎用的な技能(以下のブルーの部分)と、専門的、機能的な技能(以下の最上層の部分)に分かれます。言わば、OSとアプリケーションの関係です。
セブンレイヤーズモデルー自立支援のための能力の構造および構成要素-(1997年考案~現在へ至る)
一般的に、20代からビジネスに携わりますが、ライフイベントを経て、年代によって心象風景が変わってきます。20代~のジュニア層、40代~のミドル層、60代~のシニア層となり、最後に行く着く先が人格や人柄を踏まえた”人間力”だという方々は実に多いものです。
このような観点から、コラム「人間力を高めるヒント」を来年1月から本格リリースしていく予定です。とはいうものの、時には人間力から逸脱し、創発的な形でコラムを作成していくことをお許しいただきたいと思います。
今週、横浜の会合で、慶應義塾高校野球部監督の森林貴彦さんの講演を伺いました。「勝利至上主義」ではなく「成長至上主義」、「野球力」のみならず「人間力」の養成を行っています。人生100年という長いスパンにおいて、野球を通して培ったものが将来に生かせるように人格を磨くことに注力されているとのこと、素晴らしいですね。“知行合一”-学んだことを如何に行動へ結び付けるかが重要と言えましょう。